「千葉県54市町村 電車旅」Vol.9をお送りします!
今回は千葉県内人口40位(54市町村中)1、「伝統の朝市と美しい海岸線を誇る漁師町」勝浦市に行ってきました。
本当は「大多喜町」に行く予定だったのですが、スキップしました。
いすみ鉄道が昨年の10月の脱線以降、運休しているためです。
再開したタイミングで、訪問しようと思っています。
また、これまで人口少ない順で訪問してきました。
大多喜町と勝浦市の間には、いくつかの町村があります。
しかし、同じエリアが続いてしまうため、今回以降少し順番の入れ替えもしていこうと思っています。
このような経緯から、今回は「勝浦市」に行ってきました!
- 人口順位は地球の歩き方掲載順位に従っているため、最新データとは異なる場合がございます。 ↩︎
今日は「勝浦市」に向かいます。本当は「大多喜町」に行くつもりでしたが、いすみ鉄道が復活してからと思い、延期しました。…
— 4n5(しんごー) (@4n5_asd) February 15, 2025
そもそも「なんでこんなことしてるの?」については、以下の記事をご覧ください。
勝浦市概要
立地

千葉県ホームページのエリア分けによると、「夷隅地域」に属しています。
以前訪問した御宿町同様、太平洋沿いの市です。
御宿同様、観光スポットが鉄道の通る海岸沿いにまとまっているため、散策しやすいです。
歴史・文化
天然良港として、早くから開けた勝浦。
和歌山や徳島にも同名の地域がある通り、江戸時代に紀州から移り住んだ漁民によって発展しました。
430年以上続く朝市やリアス式海岸、徳川家康の側室ゆかりの公園や戊辰戦争時代の官軍塚など、見どころたくさんの街です。
モデルコース
タイムライン
電車やバスは土日祝の時刻を記載しています。
執筆時点(2025年2月)の時刻表ですので、実際に行かれる際は最新のものをご確認ください。
実際に訪問したスポットの順や時間と、以下モデルコースには異なる部分がございます。
「もう一度行くならこのコースと時間がベストだな」というものをモデルコースとしました。
- 9:56勝浦駅着
- 10:00頃徒歩移動(800m・11分)
- 10:15頃旅館 松の家着
- 10:15頃徒歩移動(1.4km・23分)
- 10:40頃官軍塚展望台着
- 10:50頃徒歩移動(1.9km・30分)
- 11:20頃八幡岬公園着
- 11:45頃徒歩移動(1.3km・18分)
- 12:05頃遠見岬神社着
- 12:25頃徒歩移動(230m・3分)
- 12:30頃【ランチ】まるろ着
※現金のみなので注意。
- 13:15頃徒歩移動(180m・3分)
- 13:20頃日蓮宗 高照寺着
- 13:25頃徒歩移動(190m・3分)
※いくつかルートがありますが、せっかくなので千葉県最古の銭湯「松の湯」前のルートを通るのがおすすめです。
- 13:30頃覚翁寺着
- 13:50頃徒歩移動(750m・10分)
- 14:13勝浦駅発
- 14:17頃鵜原駅着
- 14:20頃徒歩移動(650m・8分)
- 14:30頃八坂神社 一の鳥居着
- 14:40頃徒歩移動(450m・6分)
- 14:45頃鵜原理想郷着
- 15:30頃徒歩移動(1.3km・18分)
- 15:50頃【カフェ】eden着
- 16:57鵜原駅発
マップ
青の番号入りがモデルコースのスポットです。
ぜひ参考にしてください。
このマップを開いていただく(右上の「拡大地図を表示」ボタン押下)と、自動的にGoogleマップに保存されます。
二度目以降表示する方法は、以下の通り。
- Googleマップアプリ下部の「保存済み」を押下
- 画面最下部の「マイマップ」押下
一覧の中に上記マップがあるはずです。
スポット詳細
先述しましたが、実際に訪問したスポットの順や時間が異なる部分があります。
そのため、実際の訪問時間とモデルコースのタイムラインの時間とに差異が生じています。
あらかじめご了承ください。
旅館 松の家

江戸時代末期創業という、超老舗旅館です。
建物は国の登録有形文化財となっています。
当然ではあるのですが普通に営業しており、中から宿泊客のご家族が出てきて記念撮影されていました。
利用客ではないので中には入りませんでしたが、大きい道沿いにあるので、写真は撮影できます。
ホームページを見ると、レトロな家具類は残しつつ、水回りはきれいにリフォームされていそうです。
唐破風が目立つ建築でした。
官軍塚展望台

戊辰戦争の際、旧幕府軍鎮圧のために、応援に駆けつけようとしていた熊本藩の船が沖で沈没しました。
200人以上が犠牲になったのですが、その遭難者を埋葬したのがこの場所だそうです。
2月下旬には河津桜が満開となり、遊歩道が桜のトンネルのようになるそうです。
残念ながら少し早かったようで、ほんの一部しか咲いていませんでした。

八幡岬公園

かつて、勝浦城があった場所です。
1590年に、豊臣秀吉に攻められて落城。
その際、城主の娘が幼い弟を背負って岬の断崖絶壁から布を垂らして海に降り、小舟で逃げたと言われています。
その後、徳川家康に見そめられ、「お万の方様」と呼ばれるようになりました。





遠見岬神社

房総半島を開拓したとされる「天冨命」を祀った神社。
2月下旬から開催される、「勝浦ビッグひなまつり」の会場としても有名です。
開催中は60段の石段に、1800体のひな人形が並びます。
2025年は、2月22日(土)~3月3日(月)まで開催されます。
前週のこの日(2/16)は、準備がされていました。
記事の最後に、準備中の写真も掲載しています。
元々は岬の突端にあったようですが、1601年の大津波で決壊。
さらに1703年の大地震で海没し、今では鳥居のみが残っています。
それが「八幡岬公園」で紹介した、海に建つ鳥居です。
今の場所に移ったのは、1659年と言われています。








【ランチ】まるろ

勝浦市は漁業の街なので、いたるところに海鮮のお店があります。
食べログ3.5以上(上位3%)の店もありましたが、今回はこちらにお邪魔しました。
娘まだお刺身は食べられないのですが、まるろさんは単品で揚げ物なども用意されていたためです。


テーブルにメニューはなく、壁に貼られたものを見て注文します。
ご覧のように、お刺身だけでなく肉料理や、最近勝浦で人気が高まっているという担々麺も用意されています。

大人は刺身定食。
娘はライス280円と、鶏の唐揚げ700円を注文しました。
お刺身の味はまずまずなのですが、とても肉厚にスライスされていました。
昨今の物価高で、海鮮定食は2,000円を超えることも珍しくありません。
その中、2,000円弱でこの厚さはコスパ良しです。
そして、小鉢が何気に美味しかったです。
また、ライスも大きい茶碗にいっぱい盛られていました。
女性にはちょっと多いかもしれませんが、4歳の娘は2/3くらい食べていました。
唐揚げは700円とやや高いのですが、7,8つくらい盛られていたように思います。
ジューシーな柔らかい肉で、マヨネーズが添えられていたのがギルティーです。
お会計後、「娘さんに」とクッキーを手渡してくれました。
感謝!
日蓮宗 高照寺

1480年創建で、別名「イチョウ寺」。
樹齢1000年を超えるという、「乳公孫樹」は、県指定の天然記念物です。
枝や幹から「乳柱」という根が発達した珍しい巨木で、海風の影響で横に広がったと言われています。
その巨木は近年樹勢を失っているとのことで、2023年6月には幹の1/3程度が倒れて失われてしまいました。


伝説では、1000年前に和尚が読経で乳不足の婦人達を助け、その死後イチョウが植えられたと言われています。
一方で、この高照寺が、イチョウを祀るために建てられたとも言われています。
どちらが先だったのか気になりますね。
覚翁寺

1600年前後の開基。
こちらも「勝浦ビッグひな祭り」の会場です。
ブルーシートがかけられていますが、すでに準備を終えたおひな様が置いてありました。




八坂神社 一の鳥居

日本の渚百選に選ばれた、鵜原海岸にあります。
晴れていたら、めちゃくちゃフォトジェニックだったろうと悔しくなりました。
しかし、海と手前の苔の緑、暗い雲の間からわずかに挿す光が、異世界感を漂わせています。
これはこれでよいのでは?



鵜原理想郷

八坂神社一の鳥居から海岸線を歩いていくと、鵜原理想郷へと続くトンネルがあります。
大正時代に別荘地とする計画があったそうで、このような名前になったとのことです。
一見漁船が並ぶ行き止まりに見えるのですが、手掘りのトンネルがあるので勇気を持って進みましょう。
小一時間で回れるハイキングコースがあります。
登山というには穏やか過ぎますが、一部急な階段や坂、足場の悪い場所があります。
スニーカーの方がよいでしょう。






鋸南町の山下りからハイキングがお気に入りとなった娘と快調に進んでいると、前から動物が…。
一瞬ウリボーかと思ったのですが、顔を見るとバンビっぽい。
にしては足が短め…。
全く人を怖がらず、ゆっくりと横を通り過ぎて行きました。
あとで調べたところ、「キョン」という動物のようです。
昔、近所に「行川アイランド」なるレジャー施設があったようで、そこから逃げ出したキョンが野生化。
2019年には4万頭にまでなり、社会問題となっているらしいです。
房総半島では身近な動物らしいですが、僕はこの日に初めて知りました。
道中もう一頭見かけたのと、けたたましい鳴き声が常時聞こえていたので、この山の中に多数棲息している模様です。

【カフェ】eden

鵜原理想郷から20分弱歩くと、海中公園に着きます。
その一画に建っているのが、このeden。
2022年7月にオープンした、サウナや温泉スパ、レストラン併設の複合施設です。
外観内観のデザインが「ソルトコンソーシアム」の運営店っぽいなと感じたのですが、今調べるとやはりそうでした。
一休レストランの営業時代に何店舗か担当させてもらっていたこともあり、無意識のうちにデザインの特徴が頭に残っていたようです。




暖かいリンゴのedenパイ1,200円と、カフェラテ700円、紅茶600円を注文。
リンゴパイはシナモンがよく効いていました。
リンゴの甘さとアイスの冷たさがよくマッチしていて、美味しかったです。
ただ、焦げの部分の苦味が強かったので、もう少し調整するとより美味しくなる気がします。
店外のメニューを見ていた女子高生グループが、結局入らず去っていきました。
フード類の価格が高かったからではないかと思いました。
が、晴れの日の眺望込みだとお得だと思います。
まとめ


「千葉県全54市町村 電車旅」vol.9をお届けしました。
本当は「勝浦ビッグひな祭り」が始まる来週以降に行くのがベストだったかもしれませんが、準備を見られるのもそれはそれで貴重なので良いかなと。
僕は沖縄や和歌山が好きなので、その景色と似た勝浦でもとても良い時間を過ごせました。
あいにく曇りで景色の写真は映えませんが、この日は2月と思えないほどの暖かさで、散策には最高な日でした。
「観測史上35℃以上を記録したことがない」とどこかで見かけました。
今は仕事の都合上難しいけど、移住するならこういうところがよいなー。

娘も鋸山以来ハイキングが気に入ったようで、この日も鵜原理想郷では楽しそうに登り降りしていました。
息を切らせていた妻よりも体力あるかも?!
御宿町以来、トンネル内で声を反響させる遊びも継続して楽しんでいます。
色々な楽しみを見つけながら、成長していってくれたらと思っています。

次回は「白子町」予定ですが、「長生村」と一緒に行くのが良さそうです。
「地球の歩き方」でも同じページで紹介されているし、同日の移動も可能そう。
前回気づいたのですが、「地球の歩き方」がなんとKindle Unlimitedで読み放題でした…。
千葉のは買ってしまったので少しショックですが、その他エリアは今後Kindleで読みます。
月980円はお得すぎる。

以下、Xでは、訪問時のリアルな声を投稿しています。
よろしければフォローください。
それでは!
今日は「勝浦市」に向かいます。本当は「大多喜町」に行くつもりでしたが、いすみ鉄道が復活してからと思い、延期しました。…
— 4n5(しんごー) (@4n5_asd) February 15, 2025
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